失語症のタイプ・程度

失語症(しつごしょう)とは、脳出血や脳梗塞などで、脳の言語関連領域が傷んで、言語能力を失う症状だ。

 

失語症はアルツハイマー病や、脳炎によっても起こる障害だが、様々な状態がある。

 

失われた機能が何かによって、リハビリの方法も変わってくるので、何ができなくなっているかを、最初にまず見極める必要がある。

 

失語症には大きく分けて3つの症状があり、それが次のようなモノだ。

 

失語症の3つの症状
  • 発語における誤り
  • 話し言葉の理解障害
  • 物品の呼称障害
最初の「発語における誤り」とは、「順序立てて話ができない」「長い文章で誤らずに話せない」と言う症状だ。

 

これは前頭葉の働きだから、前頭葉が鈍っているか傷んでいる。

 

次の「話し言葉の理解障害」とは、他人の言葉が理解できていないという症状で、たとえば「右手で左の耳をつまんでください」などと言った指示に応じた行動ができない症状だ。

 

時計やメガネ、鉛筆や箸など、身近なモノをいくつか用意し、「左から時計・眼鏡・鉛筆の順に並べてください」「眼鏡と鉛筆をポケットに入れて、残りを私に返してください」などと言った少し複雑な指示も、行動できるかどうかも試す。

 

最後の「物品の呼称障害」とは、時計やメガネ、鉛筆や箸などの、身近なモノの名前や用途が分からなくなる症状だ。

 

目の前のモノを指さして、「これは何ですか?」「これは何に使うものですか?」などと質問したときに、それが答えられない症状だ。

 

学習障害の一つの難読症でも、文字の意味が分からないというのがあるが、指さしで尋ねられたのに答えられないと、かなり重症だな。

 


失語症の簡単なチェック

失語症の種類を調べるには、挨拶をして、最近の様子を尋ねる。

 

話の中に知らないことがあったら、少し説明してもらうと良い。

 

そのとき、単語や短い文で話すか、それとも長文で話すかを確かめる

 

単語や短い文だけ話す場合は、前頭葉が鈍っているか傷んでいる。

 

また長文で話してくれても、順序立てて話せているか、言葉の使い方がおかしくないかで、健常かどうかをつかむことができる。

 

モノの名前が出てこなかったり、アレとかコレとかいう指示語(代名詞)しか口から出てこない場合は、記憶障害が起こってるかも知れない。

 

そういう場合は、短いフレーズや文章を復唱してもらうことで確かめられる。

 

「赤いトンボが飛んだ」「緑のカエルが跳ねた」など、三つの簡単な単語が入った文章を、復唱できなければ、何か問題がある。

 

簡単な動作をやってもらうことで、言葉が分かっているかどうかを確かめることもできる。

 

口答による指示確認の例
  • 目を閉じてみてください・目を開いてください。

     

  • 口を開けてください・口を閉じてください。

     

  • 右手を挙げてください・下げてください。

     

  • 右手で左耳をつまんでください。

     

また、エアー動作で確認することもできる。

 

「おにぎりを食べる真似をしてください」「ビンのふたを開ける真似をしてください」など。

 

口答による指示を実行できない場合、同じ動作を真似できるかどうかで確認する。

 

真似はできるが、言葉での指示で行動できない場合、→言語障害(言葉が理解できない障害)真似もできない→失行(行動できない障害)…というふうになる。

 


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