脳の発達と神経細胞の特徴

脳の重量は5歳くらいまで、猛スピードで成長して重くなる。

 

そして20歳くらいまで成長し、20歳以降は歳をとるにつれて徐々に軽くなっていく。

 

一方、神経細胞(ニューロン)の数は、生まれた時の前後が最も多く、それがなんと2歳頃になると、約3割まで減ってしまう。

 

神経細胞の数が3分の1になるのに、脳の重量がどんどん増えていくのは、ちょっとおかしな話であるが、実は一つ一つの神経細胞が成長し、大きくなって重くなっていくらしい。

 

また神経細胞の周囲には、グリア細胞と呼ばれる細胞があって、これも増えていくらしい。

 

さて、脳の神経細胞からは、樹木のような枝がたくさん出ている。

 

これを「樹状突起(じゅじょうとっき)」と呼ぶが、これは他の神経細胞の信号を、キャッチして受けとるための枝だ。

 

樹状突起は、それぞれ別の細胞につながっていて、信号を受けとる。

 

また「軸索」(じくさく)という電気コードのようなモノもある。

 

こちらは別の神経細胞に、信号を送るための線で、細胞によって長かったり短かったりする。

 

たとえば脊髄の神経細胞などは、10センチを越える軸索をもっている。

 

神経細胞のイメージ図
軸索の周りにはミエリン鞘(さや)という、別の細胞が巻き付いていて、絶縁体の働きをしている。

 

脳には絶縁体の働きを持つ、「グリア細胞」というモノがあり、ミエリン鞘もグリア細胞の一種だ。

 

グリア細胞は脳内でクッションの役割をしたり、神経細胞に栄養を送る役割をする。

 

因みに、

  • アストロサイト
  • オリゴデンドロサイト
  • ミクログリア
などというモノがあり、様々な役割を担っている。

 


DHAとアラキドン酸は、何を促進するのか?

人間の脳には、1,000億個から、2,000億個の神経細胞がある。

 

ただし脳にある細胞は、神経細胞だけではなく、神経細胞の10倍以上、あると考えられているのが、「グリア細胞」と呼ばれる細胞だ。

 

グリア細胞には絶縁性があり、神経を伝わる電気が漏れないように神経細胞やシナプスを取り囲んでいる。

 

グリア細胞にも色々あって、アストロサイト、オリゴデンドロサイト、ミクログリアなどといった種類がある。

 

最初のアストロサイトというのは、毛細血管と神経細胞の両方にまたがり、神経細胞の位置を固定したり、栄養を血管から神経細胞に送っている。

 

アストロサイトは血液中を流れるブドウ糖や、脂肪を分解してできるケトン体などを乳酸やアセチルコエンザイムAに代謝して、神経細胞にエネルギー源として送る。

 

グルタミン酸やギャバ(GABA)、グリシンなどのアミノ酸も、アストロサイトを通って神経細胞に送られる。

 

脳に有害な物質が入らないような仕組みを、「血管脳関門」と呼ぶのだが、アストロサイトが実は脳関門で、DHAもここを通って神経細胞に届く。

 

一方、オリゴデンドロサイトというグリア細胞は、軸索を覆うミエリン鞘を作る。

 

このミエリン鞘は、絶縁体としての働きの他に、神経の伝達速度を加速させる働きがある。

 

さらに他の神経細胞に樹状突起を伸ばしており、一気に30くらいの神経細胞を同期させたりする。

 

最後のミクログリアは、神経細胞の掃除屋さんだ。

 

壊れた神経細胞の周りに集まり、神経細胞を片付けていく役割を持っている。

 

で、ここで重要なのが、神経細胞もアストロサイトもオリゴデンドロサイトも、同じ幹細胞から分化してできるらしい。

 

そしてDHAは神経細胞の分化を促し、アラキドン酸はアストロサイトの分化を促すらしい。

 

要するに神経細胞を作るのにDHAが必要で、神経にエネルギーやDHAやアミノ酸を供給するアストロサイトを作るのに、アラキドン酸が必要だと言うことだな。

 

アラキドン酸は過剰に摂ると問題があるし、肉・魚・卵などに含まれているので、食品から摂取すべきだろうね。

 


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