認知症のための運動療法とは?
認知症の予防やリハビリのために、運動を取り入れるのは良い。
ただし運動といっても様々で、目的をハッキリさせておかないと、頑張ってるのに効果が出ない。
認知症予防のためなのに、糖尿病のための運動をしても、あまり効果が出ないから、注意が必要だろう。
糖尿病の運動療法の目的は、あくまでも血糖値を下げることで、認知症やボケ対策ではない。
そのため、糖尿病の運動療法に一生懸命取り組んでいても、認知症やボケ症状はよくならない。
もちろん糖尿病が進めば進むほど、認知症リスクが高まるというので、全く効果がないと言うことは無いのだが。
それでは認知症やボケに有効な運動療法とはどういうモノなのか。
それは、筋力強化(筋トレ)、バランス訓練(体操)、関節可動域訓練だという。
認知症やボケで問題になるのは、廃用(はいよう)症候群による筋力の低下や脳機能の低下だ。
我々の身体や頭は、使わないと衰える。
身体や頭を使わないと、弱くなるのだ。
そして身体や頭が衰えてしまうと、何かやろうとしても失敗してしまうので、身体や頭を使うのも嫌になる。
その結果、また身体や頭を使わず、さらに身体や頭が衰えるという悪循環が繰り返されるわけだ。
そのため、認知症の運動療法の目的は、動かしやすい身体を作ると言うことになる。
身体が動けば、何かやろうという意欲も湧くし、様々な興味も湧くからね。
認知症予防のための筋力トレーニング
認知症やボケ症状では、身体を動かすことが少なくなるので、とにかく毎日、身体を動かすことが効果的な予防やリハビリになる。
認知症予防・リハビリやボケ防止のための運動療法は大きく分けて次の三つになる。
それは筋力強化(筋トレ)、バランス訓練(体幹)、関節可動域訓練だ。
筋力強化・筋トレでは、とにかくまず足腰の強化で、スクワットやレッグランジなどの足腰を鍛える運動を行う。
スクワットは、両足を揃えた状態で、膝を曲げ伸ばしするという運動だ。
立った状態で足を肩幅に平行に開き、椅子に座るように膝を曲げていく。
足腰が弱り過ぎている場合は、バランスを崩して転倒しやすいので、椅子に座った状態から立ち上がる椅子スクワットの方が安全で良い。
ベッドやベンチ、丈夫な椅子の前に立って、そこから腰をゆっくりと下ろしていく。
腰を下ろしたら、そこからまた立ち上がる。
ゆっくりこれを30回くらい繰り返す。
連続30回でなくても、休み休みやれば良い。
一方、レッグランジは、両足を揃えた状態から、片方の足を大きく一歩踏み出す運動だ。
レッグランジは主に走る筋肉を養うために、行われる筋力トレーニング法だ。
方法は簡単で、
- 足を肩幅に開いて立つ。
- 右足を多少大きめに一歩前に踏み出す。
- 左膝を曲げて地面に軽くつける。
- 右足を最初の位置まで戻す。
- 左足を多少大きめに一歩前に踏み出す。
- 右膝を曲げて地面に軽くつける。
- 左足を最初の位置まで戻す。
- くりかえし
呼吸はあまり気にしなくても良いが、足を出すときに息を吸って、足を戻すときに息を吐くと良いらしい。
回数は1日30回もやれば十分だ。