言葉に詰まる、頭が真っ白。会話能力の衰え
誰かと話している時に、何と言ったら良いのかわからない、言うべき言葉が思い浮かばない。
こういう事がたびたび起こったら、頭がボケ始めているって事らしい。
アレとかソレとか、ウンとかイヤとか、指示語や単語だけで話すようになると、やっぱり頭がボケ始めているらしい。
というのも、相手に合わせて話したり、ちゃんとした文章を作って話すのには、高度な脳の使い方が必要だからだ。
たとえば誰かと大事な話をするとき、相手の様子を伺いながら、どういう風に言うべきか、いろんな事を考えるだろう。
たとえば子供の話を聞く時は、かなりの想像力が必要だろうし、長い話や複雑な話を聞く場合は、要点やキーワードを見つけて、話のあらましをつかむ能力も必要になる。
また自分が話す場合でも、相手の表情や声色から、感情や気分を読み取ったうえで、何をどう言うか考えないといけない。
言葉選びも大変な作業で、たとえば子供と話すときは、その子供に分かるように言葉を一つ一つ選ばないといけない。
一方、交渉事など、こういうことを、このタイミングで言ってよいのか、ためらう場面というのもあるから、一種の決断力も試される。
人と会話するという作業には、こんなに多種多様な作業があるので、ボケてくると言葉に詰まるのも当然だ。
感情を抑えることができないのは危ない
ちゃんと他人と話をする時には、自分の感情を抑える必要がある。
というのも相手の様子を観察し、相手の言いたいことを正確に理解するためには、自分が冷静でないといけないからだ。
会話に用いる語彙も、相手が理解できる語彙のレベルを探して話さないといけない。
勝手知った相手や同業者と話すのなら、用いる語彙は共通なモノが多いから、語彙レベルは気にしなくてもよいが、そうでないときは言葉選びは重要だ。
特に相手が初対面の人だったり、家庭環境や教育レベルが違ったり、職種や地位が全く違う場合、何をどう話せば良いか困ってしまう。
となると相手の表情や声色を観察し、相手の言いたいことを理解しつつ、こちらの意見をどう言えばよいのか、いろいろ頭の中で組み立てないといけない。
こういう複雑な作業は、感情的になっているとできない。
というのも感情を抑えるのも、相手の様子をうかがうのも、会話を組み立てるのも、同じ脳の前頭葉で行っているからだ。
相手の様子をみて真意を探るのも、自分の考えをまとめるのも、その考えを言うかどうか判断するのも、ほぼ全部前頭葉の領域でやっている。
なので、感情が高ぶってしまうと、それを抑えるのに前頭葉が懸命になって、他の作業が全くできなくなるわけだ。
逆に言うと、話をするとき、自分の感情を抑えられないのは、頭がボケかけている徴候かも知れない。
酔っ払うと感情が抑えにくくなるが、そういう状態がボケ症状ってことだ。